気温が高くなる夏のサイクリングでは、通常よりも体にかかる負担が大きくなります。特に注意したいのが「脱水」と「エネルギー切れ(=ハンガーノック)」。この記事では、ライド中の補水・補食タイミングやメカニズムを解説します。
脱水のサインは“喉の渇き”より先に来る
喉が渇いたと感じたときには、すでに体は水分不足に陥っていることもあります。ライド中は15~20分ごとに少量ずつ水分を補給するのが理想です。
また、汗で失われるのは水分だけではなくミネラル(電解質)も含まれるため、スポーツドリンクや経口補水液などの活用も有効です。
「エネルギー切れ(ハンガーノック)」とは?
ハンガーノックとは、体内の糖(グリコーゲン)を使い果たしてエネルギーが枯渇してしまった状態のこと。頭がぼーっとしたり、急に力が入らなくなったりするのが特徴です。
補給食を食べても、消化吸収してエネルギーとして使えるまでには30~60分かかります。つまり「空腹になってからでは遅い」ということ。先回りの補給が肝心です。
ライド前・中・後で変える“水と食”のタイミング
- ライド前:出発1時間前には水分と軽食を済ませておく
- ライド中:水分は15〜20分ごと、食べ物は60〜90分ごとに少量ずつ
- ライド後:水・ミネラルに加え、たんぱく質と糖質を補給して回復を
コンビニやボトル補給、失敗しない選び方

コンビニで買えるものの中でおすすめは、塩分・糖分・ミネラルが適度に含まれているスポーツドリンクです。
- 【運動中の吸収重視】
アクエリアス、ポカリスエット(※水で少し薄めるとさらに吸収◎)
グリーンダカラ(塩分入り)、ヴァーム、アミノバイタル - 【発汗が多い・軽度の脱水時】
経口補水液(OS-1、アクアソリタ)などは、緊急時の補水に最適です。 - 【カフェイン飲料は注意】
エナジードリンクや缶コーヒーは利尿作用があるため、補給としては不向きです。
予算を抑えたいときは?
手軽に自作する場合は、水500mlに「塩ひとつまみ」「砂糖大さじ2」「レモン汁少々」を加えることで、簡易的な補水ドリンクが作れます。
ボトル補給時の温度にも注意!
冷たすぎる飲料は胃腸に負担をかけることがあります。
長時間のライドでは常温または冷えすぎないものを選びましょう。
そして飲料や補給食の準備とあわせて、自転車のケアも忘れずに。洗車や点検が必要な時は、プロの手を借りてみるのもひとつの方法です。