せっかく購入したお気に入りの自転車。「いつも綺麗にしていたい」という気持ちから、ご自宅で洗車にチャレンジする方は多いですよね。
しかし、実はその「良かれと思って」やった行動が、自転車の寿命を縮めたり、思わぬ事故の原因になったりすることをご存知でしょうか?
日々多くのお客様の愛車を磨き上げている私たちが、プロの視点で「初心者が絶対に避けるべき洗車の失敗」について解説します。
洗車は単に汚れを落とすだけでなく、安全に乗るための「点検」の時間でもあります。誤った方法で愛車を傷つけてしまわないよう、ぜひ参考にしてください。
【要注意】自宅洗車でやりがちな「5つの失敗」
ご家庭にある道具や、間違った知識での洗車は、自転車にとって「拷問」に近いダメージを与えることがあります。特に多い失敗例を見ていきましょう。
強力な「家庭用洗剤」を使ってしまう
「汚れがよく落ちそうだから」と、お風呂用のカビ取り剤や換気扇用の強力洗剤を使っていませんか?
これらはアルカリ性が強く、自転車の金属パーツのコーティングを剥がしたり、塗装を変色(シミ)させたりする危険があります。人間で言えば「化学熱傷」のような大ダメージです。自転車には、自転車専用の中性洗剤(バイククリン等)を使いましょう。
「メラミンスポンジ」でゴシゴシ磨く
汚れが劇的に落ちる魔法のスポンジですが、実はあれ、「研磨剤」なんです。
ツヤのある塗装(グロス)に使うと、表面を紙やすりで削っているのと同じこと。ツヤが消えて白く曇ってしまいます。一度失ったツヤは元に戻りません。絶対にNGです。
※マット塗装(つや消し)の汚れ落としには、例外的に優しく撫でるように使うテクニックもありますが、基本的には避けたほうが無難です。
「高圧洗浄機」や「逆さま」での放水
高圧洗浄機の強い水圧を、車輪の軸(ハブ)やペダルの軸(ボトムブラケット)などの回転部分に直接当ててはいけません。内部の大切なグリス(潤滑油)が流れ出し、異音や故障の原因になります。
また、電動アシスト自転車をひっくり返したり、下から強い水をかけたりするのも危険です。自転車は「上から降る雨」には強いですが、下からの水には無防備。バッテリー端子やモーターが水没して壊れてしまいます。
定番の「5-56」をチェーンに使ってしまう
「動きが悪いからとりあえずKURE 5-56」は、自転車整備における最大の誤解の一つです。
一般的な5-56は「浸透潤滑剤」であり、チェーンオイルとしては油膜が薄すぎてすぐに切れてしまいます。一時的に動きは良くなりますが、すぐに金属摩耗が始まり、チェーンがダメになります。必ず「自転車チェーン専用」のオイルを使いましょう。
汚れたままの「乾拭き」
砂埃がついた状態でいきなり雑巾で拭くのは、塗装面を「紙やすりで擦っている」のと同じです。傷だらけになってしまいます。まずは優しく水を流し、汚れを浮かせてから洗うのが鉄則です。
取り返しのつかない「ディスクブレーキ」のNG行為
近年増えている「ディスクブレーキ」搭載の自転車にお乗りの方は、ここだけは必ず守ってください。命に関わる危険があります。
⚠️ 絶対にやってはいけないこと
- ブレーキパッドへの油分付着
チェーンにスプレーオイルを差す際、飛び散った油がブレーキパッド(円盤を挟む部品)に付着すると、ブレーキが全く効かなくなります。この油分は洗っても落ちないため、部品交換が必要になります。 - ホイールを外してレバーを握る
油圧式ディスクブレーキの場合、タイヤを外した状態でブレーキレバーを握ると、ピストンが飛び出して戻らなくなります。最悪の場合、オイル漏れで修理行きです。
「壊さない」がプロの鉄則。SENSHA Bicycleのこだわり
ここまで読んで「自宅での洗車、意外と難しい…」と感じた方もいるかもしれません。
プロの洗車は、「汚れを落とす」だけでなく「自転車を壊さない(水を入くべきでない場所に入れない、塗装を守る)」ことを最優先に行っています。
当店の一番人気メニュー「プレミアムバイクウォッシュ」では、以下の工程で安全かつ完璧に仕上げます。
| 工程 | プロの技・内容 |
|---|---|
| 1. 駆動系・油汚れの洗浄 (ドライブクリン) |
オイル等が原因の頑固な汚れを、専用液剤「ドライブクリン」で浮かせます。汚れと液剤が白く乳化してスッキリ落ちるのが特徴です。 |
| 2. 泡洗浄 (バイククリン) |
きめ細やかな泡を生む「バイククリン」を、専用フォームガンでさらに超微細な泡にして吹き付けます。塗装面を傷つけることなく優しく洗い上げます。 |
| 3. エアブロー | サビの大敵である水分を、高圧の空気で短時間で吹き飛ばします。ネジの隙間など、拭き取れない場所の水気も残しません。 |
| 4. 拭き上げ | エアブローを併用しながら、塗装面にやさしい専用クロスで丹念に拭き上げます。ここで洗い残しの最終チェックも行います。 |
| 5. コーティング (クイックグロウ) |
小キズを目立たなくし、深みのある艶を出すコーティングを施工。防汚機能もあり、効果は3カ月~半年間持続します。 |
| 6. 正しい注油 (水置換オイル) |
洗車後に最適な、水分と油分が入れ替わる『水置換』性質のオイルを使用。奥に残った水分を追い出し、摩耗や錆から守ります。 |
| 7. 抗菌・消臭 (チタセラン) |
ハンドルなど体が触れる部分には、光触媒による抗菌・消臭スプレーを施工。雑菌の繁殖を防ぎます。 |
| 8. プロの点検 | 非常に重要な最終工程です。チェーンの伸び、部品のがたつき、ホイールの振れ、ブレーキ、ワイヤー、タイヤなど各部をチェックし、事故を未然に防ぎます。 |
まとめ:洗車は「安全確認」です。不安な方はプロにお任せを
ご自身での洗車は愛着が湧く素晴らしい行為ですが、一つ間違えると「サビ」「ブレーキトラブル」「塗装の劣化」を招いてしまいます。
「洗剤は何を使えばいいの?」「注油の場所が合っているか不安」「ブレーキがちゃんと効いているか心配」
そんな方は、ぜひ一度プロの洗車をご利用ください。ピカピカにするのはもちろん、プロの目で愛車の健康状態をしっかりチェックさせていただきます。愛車を長く、安全に乗るためのメンテナンスとして、お待ちしております。

